コチニールとは、「サボテンにつく介殻虫で動物性の染料。中南米で古くから染料として使われ、マヤ文明、アステカ文明の発掘品からコチニールで染めたものが見られる。日本には、桃山時代に渡来したといわれている。ミョウバン媒染で赤紫色、鉄媒染で紫がかった鼠色になる。(草木染〜四季の自然を染める〜(山崎和樹著)より)」
①焼きミョウバンを溶かしておいた媒染液に、タンパク処理した布を入れておきます(先媒染)。いつも1Lの水に対し2gの焼きミョウバンを入れています。ミョウバン液は透明ですが素手で触ると手が荒れます。草木染めはナチュラルなイメージですが、自然のものにもいろいろな物質が含まれています。常にゴム手袋着用がおすすめです。
②染める布の重さの3〜10%のコチニールを用意する。今回は5%で染めます。
③乳鉢でコチニールをグリグリすり潰す。乳鉢は12cmのサイズを使っています。
④すりつぶしたコチニール、1Lの水、食酢5ccを入れて、沸騰後20分煮出す。食酢を入れる理由は、色素が糖と結合した状態を分解するためらしいです。
食酢5cc(小さじ1杯)。もっと赤味を出したいときは、酢を多めに入れます。
⑤布で濾します。④〜⑤を3回繰り返します。
この少量のカスをもう一度鍋に戻し入れ、水1Lと酢5ccを入れて20分煮出します。
⑥先媒染しておいた布を水洗いし、染液に入れ20分煮染めします。時々トングで布をゆらゆらさせて、染めむらを防ぎます。
⑦「先媒染→煮染め→媒染→煮染め→媒染→煮染め」を繰り返します。最後は染めで終わるようにします。結構ビビットな色に染まりました。
【今回参考にした本】